ガス?電気?石油?給湯器の種類とそれぞれの特徴
主な給湯器・給湯システムの特徴
給湯器と言えばガス、というイメージが一般的には強いのではないでしょうか。最近ではオール電化の家も増えているので、電気のイメージも定着してきたかもしれませんね。そのほかで給湯システムに使用される熱源としては石油もあります。また、それぞれの熱源を使って環境に配慮した新しいシステムや、電気とガスの両方を利用したハイブリッド給湯・暖房システムなんかも開発されています。では以下に各熱源で提供されているエコな給湯システムについてそれぞれの特徴を見てみましょう。
エネファーム | エコウィル | エコジョーズ | エコフィール | エコキュート | 電気温水器 | |
---|---|---|---|---|---|---|
熱源 | ガス | ガス | ガス | 石油(灯油) | 電気 | 電気 |
給湯方式 | 貯湯式 | 貯湯式 | 瞬間式 | 瞬間式 | 貯湯式 | 貯湯式 |
特徴 | ガスから抽出した水素と酸素の化学反応によって生まれる電気と熱を利用 | ガスのエンジンによって発電してお湯と電気をつくるシステム | 給湯熱効率を排気熱・潜熱回収システムにより向上 | 給湯熱効率を排気熱・潜熱回収システムにより向上 | 大気の空気をコンプレッサーで組み上げることで給湯の熱エネルギーをつくる | ヒーターで沸かしたお湯を貯湯タンクに貯めて使用(1日に使用する分のみ) |
発電 | 〇 | 〇 | ─ | ─ | ─ | ─ |
価格相場 | 200万円 | 80〜100万円 | 30〜50万円 | 30〜50万円 | 70〜100万円 | 30〜50万円 |
補助金制度 | 国・自治体 | 自治体 | 自治体 | 自治体 | 自治体 | ─ |
「エコキュート」「エコジョーズ」といった名前は耳にするけども、実際のところどんなものかよくわからないという人も多いのではないでしょうか。それぞれにパワーを生み出す方法も違いますが、給湯方式も異なります。給湯方式には、蛇口をひねるとバーナーが着火して、瞬時に水を熱することでお湯を出す「瞬間式」と、お湯をつくってタンクに貯めておく「貯湯式」の2種類があり、貯湯式の場合は貯湯タンクを設置するスペースが給湯器とは別に必要になります。
また、上記のエコなシステムは本体価格+工事費の設置価格が高めですが、国や自治体からの補助金制度が使えるほか、通常の給湯器と比較してランニングコストはお得になります。ただし、お湯を使用する時間帯や人数、頻度などによって合う合わないがありますので、事前に特徴をよく調べてじっくり検討してみてください。
給湯機器の設置タイプ
給湯機器にはそれぞれ備わっている機能や設置する住居の種類によっていくつかの設置タイプがあります。以下にいくつか特徴と機能をご紹介します。
戸建住宅によく使われる地面に据置タイプと、戸建住宅の屋外や集合住宅のベランダなどに設置される壁掛けタイプがあります。据置タイプは給湯器の側面から、壁掛けタイプは給湯器下部からそれぞれ配管が出ているのが特徴です。1台にキッチンやシャワーなどの給湯と自動お湯張りや追い焚き機能がついています。温水暖房機能がついているタイプもあります。
浴槽がある場所の近くの屋外に設置されるタイプです。給湯器の横から浴槽用の配管が2本出ているのが特徴です。上下2本の配管によってお湯を循環させてお風呂を沸かします。1台にキッチンやシャワーなどの給湯と自動お湯張りや追い焚き機能がついています。
戸建住宅や集合住宅、店舗などの屋内に設置されるタイプです。給湯器に内蔵されたファンを使って燃焼に使われる酸素の取り込みと排気ガスの吐き出しを行うFF式と、酸素は室内から取り込んで排気のみをファンを使って吐き出すFE式があります。1台にキッチンやシャワーなどの給湯がついています。
集合住宅の玄関横(屋外)のPS(パイプスペース)に設置されるタイプです。PSに扉がついている場合とついていない場合があります。壁掛けタイプの給湯器が使われますが、PSのサイズよりも小さくなければならないので、給湯器のタイプはある程度限られます。エコジョーズはPS設置不可です。